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貧富の差が進みに進んでいる韓国ソウルで、この7つを手放した世代のことを"7放世代"というそうです。
日本とほぼ一緒の状況ですね。現在ソウルの地価は日本よりも高く、映画に出てくる4人家族が住む環境劣悪の半地下の家ですら、家賃は4万円くらい。
パルムドールを受賞した「パラサイト 半地下の家族」は、貧乏家族が富豪家族を乗っ取っていく痛快映画なんだけど、なんせ貧乏家族のポテンシャルの高さがすごい。才能はあるのにお金がなくて大学には行けないから、社会的地位はない。単純に頭がいい・芸術的才能・運転技術・家政婦。4人それぞれの才能を、奇しくも詐欺行為で花開かせていきます。
ザックリ言うとコメディーで、最後はギリハッピーエンドなのかな?という感想でした。
ちょい強引に言うと「万引き家族」を韓国的な視点で撮ると「パラサイト」になりました、的な。この2つの映画が去年今年のパルムドールを取ったのが、今の世界の状況そのものです。
「パラサイト 半地下の家族」のあとに見るべき映画
超個人的に3本紹介。
万引き家族(2018年 120分)
2018年の是枝監督の傑作映画。是枝フェティッシュ炸裂の美男子の子役、安藤さくら、リリーフランキー、樹木希林。水回りの汚さ対決でも「パラサイト」に引けをとりません。
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グエムル(2002年 119分)
ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホコンビの怪物映画。なにはともあれぺ・ドゥナが超綺麗。
JOKER(2019年 121分)
これはもう両方見た人は納得だと思うんですが、パラサイトを見てる途中で「これジョーカーじゃん!」と思うシーンがあります。
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「パラサイト 半地下の家族」まとめ
#ソンガンホにハズレなしというハッシュタグ があるくらいです。今年1発目の映画としては最高すぎるくらい最高でした。
「パラサイト」の半地下とやるせない雨の感じは、「天気の子」で新宿を通して表現された今の日本の閉塞感と、裕福な時代を知らない若い世代の独特な幸せ感とも共通しています。
いやあ、映画って本当にいいもんですね。
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