自分を語る時、よく「アイデンティティ」という言葉が使われます。元々は精神分析学用語で、その後心理学でも使われるようになり、現在は一般化されています。
アイデンティティとは個性ではなく「自我」です。
自我と自己の違い
・アイデンティティ(自我)
「自分から見た自分らしさ」「主観的な自分」
・パーソナリティ(自己)
「他人から見た自分らしさ」「客観的な自分」
精神分析学で使われる場合は、自我は「無意識」、自己は「意識」という意味で使われます。
アイデンティティを構成する4つの要素
・自己斉一性・連続性
自分が自分である感覚、時間的に連続している感覚。
・対自的同一性
自分が何をしたいか、どこに向かっているのかがわかっている感覚。
・対他的同一性
他者から見た自分と、自分の思う自分とが一致している感覚。
・心理社会的同一性
自分と社会との結びつきがきちんとある感覚。
フロイトのエピソード
精神分析学の元祖、無意識を設定したことで有名なフロイトのエピソードにこんなものがあります。
自分の周りにいる多くのヨーロッパ人が、ヨーロッパ独自の文化や制約に縛られながら生きていた。しかしフロイトはそんな制約のことを考えたこともなく、自由な発想が生まれてくる。ユダヤ人であるフロイトは、自分はユダヤ教徒ではないのに、ユダヤ人であることを強く意識した。
フロイトは自分のアイデンティティをうまく活用しました。しかし無意識であるアイデンティティを、常に意識することはできません。
くわしくはこちらの本を。フロイト入門本の中でもかなりわかりやすいです。
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アイデンティティクライシス
アイデンティティークライシス【identity crisis】① 自己認識の危機。子供から大人になる青春期に経験し、それを克服して自立した市民になる。② 民族や国民などの集団が歴史の転換期に、自己認識の混迷に陥ること。
引用:大辞林第三版
アイデンティティクライシスは10〜20代の青春期におこるとされてますが、不惑と言われる40代以降にも多分おこり得ます。
「今の自分は本当の自分なのか?」
「本当にやりたいことは何か?」
「本当にやりたいと思い込んでいるだけじゃないのか?」
簡単に言うと「めちゃくちゃでかいお題ですげえ悩んじゃってる」状態です。生きてるってなんだろう状態です。15の夜ですね。
これを若いうちになんとか抜け出すと、どでかいパラダイムシフトがおこって、35歳くらいで人生ますます楽しくなります。
アイデンティティまとめ
俺自身30代後半のフロイディアン(フロイト信者)です。
40歳までにあんま働かないで稼げるシステムを作って、優雅に音楽を作り続けていきたい。
ただ、こうして色々調べてブログを書くのも楽しいので、音楽を中心に考える必要もないのか?文章を書くこともきちんと学んだ方がいいのか?とちょっとだけ思ったりしていて、現在プチ・アイデンティティクライシス状態です。これくらいの悩みは経験と知識で楽に乗り越えられます。
不惑の四十、ちゃんとむかえられるんだろうか。
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